「意識的な孤独」の力
寂しい、とストレスに感じていますか?本当は、寂しさって実はプラスに変えられることだと聞いたら、驚きますか?
Dr. Joe Dispenza(ジョー・ディスペンザ)というモチベーションコーチとして世界的に知られる人物がいます。神経科学や瞑想を通じて、人間の無限の可能性を引き出す方法を提唱しています。科学とスピリチュアルな知識を融合させたアプローチで、特に私がためになっている考え方が「意識的な孤独(Conscious Solitude)」です。
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意識的な孤独とは?
意識的な孤独とは、他者に依存せず、自分自身と向き合いながら静かに過ごす時間を大切にすることです。この状態は単なる「孤独」とは異なり、自らの意志で心と体を整え、エネルギーを高める積極的なプロセスです。Dr. Joeによれば、人は一人でいることを恐れず、その状態を受け入れたとき、本来持っている能力や創造性を最大限に発揮できるとしています。
しかし、意識的な孤独を受け入れる、という考え方には、、なかなか到達しづらい背景があります。
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1. 社会的な固定観念と孤独への恐れ
私たちは幼い頃から、「人と繋がり、集団で生きることが正しい」という社会的な固定観念を植え付けられてきました。誰かと一緒にいることが「幸せ」や「安心」を意味し、一人でいることが「孤独」や「孤立」を象徴するかのように感じさせられる風潮があります。このような価値観は、現代社会においてますます強調されるようになりました。
特にソーシャルメディアの普及は、私たちが常に誰かと繋がっていなければならないという強迫観念を助長しています。誰かとメッセージをやりとりしたり、他者の投稿をチェックし続けたりするうちに、「繋がっていない自分は不完全である」という感覚が生まれがちです。そうして常にスマホを見続けてしまう。この社会的な圧力は、実際には私たちの心を不安定にし、ストレスや焦燥感を生む原因となっています。
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2. 意識の転換がもたらす自由
この悪循環を断ち切るには、孤独に対する意識を変える必要があります。一人でいることを「寂しい」や「悲しい」と捉えるのではなく、むしろ「自分自身と深く繋がるためのポジティブな時間」として受け入れることが大切です。孤独の中で「たゆたう」ように、あるいは孤独の中に自らを預けるといったら感覚で、外部の刺激にとらわれず、心と体をリラックスさせる練習をしてみましょう。
Dr. Joeは「意識的な孤独」を通じて、次のような効果を得ることができると語っています:
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3. 脳波が安定する
普段、私たちの脳はストレスや不安によって「ベータ波」と呼ばれる脳波が優位になります。これは闘争や逃走の準備をする脳の状態で、過剰になると疲労やパフォーマンス低下を引き起こします。
意識的な孤独を実践し、一人静かに過ごすと、脳波は安定し、リラックスを促す「アルファ波」や、深い瞑想状態を表す「シータ波」へと切り替わります。この状態では直感力や創造性が高まり、心のバランスが整います。
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4. ストレスホルモンが減少し、幸福感が増す
ストレスを感じているとき、体内では「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。これは短期的には必要な反応ですが、慢性的に分泌されると心身に悪影響を及ぼします。
一方で、意識的な孤独を取り入れるとコルチゾールが減少し、代わりに「セロトニン」や「オキシトシン」といった幸福感を高めるホルモンが分泌されます。この変化が、内面的な穏やかさや満足感をもたらします。
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5.エネルギーが強まり安定する
Dr. Joeは、人間のエネルギーを「電磁力」として捉えています。他者や外部環境に意識を向けすぎると、自分のエネルギーは分散し、弱まります。しかし、意識的な孤独によって内側にエネルギーを集中させると、その電磁場が強まり、安定します。これは、心身のパフォーマンス向上やポジティブな現実を引き寄せる力にも繋がるとされています。
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6. 孤独を恐れるのは逃走闘争本能であって、現代社会では必要ではない場面の方が普通
哺乳類としての私たち人間には、「一人でいると外敵に襲われる」という本能的な恐れがあります。これは、生物学的には群れを成して生きる動物としての名残です。しかし、現代社会においては、物理的な外敵からの脅威はほとんどありません。それでも私たちは、無意識にこの本能に突き動かされて他者に依存しがちです。 他者へ渇望は、タバコなどの依存症と同じ様な依存症を生んでしまいがちです。他者との関係性の刺激ばかりを追い求めて、常に繋がっていないと不安なために四六時中つながりを渇望していると、結果的に他者との関係も、そして自分自身とのつながりをも破壊してしまうこともあります。その依存症から自分を解放すると、全く新しい地平が拓けます。そのためにはまず、一人であることが完全である、という考え方にリセットする必要があります。
Dr. Joeは、本能を超え、一人でいることを恐れずに受け入れることで、人間の本来の可能性を解放できると語っています。そして、その第一歩は「孤独はポジティブである」と意識を転換することです。
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自分自身の力を取り戻すための、前向きな、本当に必要な孤独、おひとり様のあり方
意識的な孤独を実践することは、自己成長の第一歩です。一人でいる時間をポジティブに捉え、自分の内側と向き合うことで、ストレスから解放され、真の力を発揮できるようになります。 まさにお一人様さまです。
もし日々の忙しさやソーシャルメディアに追われ、心が疲れていると感じたら、少しだけ時間を作って「意識的な孤独」を取り入れてみてください。孤独を両手で受け入れて、一人のあなた、一人の空間、それこそが、そして一人であるあなたの存在こそが、全き姿であると褒め称えてみてください。人はもともと個として、完成体なのです。
他者への渇望は、社会的な植え付けでもあり、同時に闘争逃走本能からの恐怖心でもあります。それを乗り越えることができれば、あなたはより他者と向き合いやすくなり、さらに魅力的な人にもなっているはずです。あなたが本来持つ力を取り戻し、より充実した人生を送るための鍵にもなるでしょう。
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